NOVEL REVIEW
<〜2001年10月>
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10/29 『猫の地球儀 焔の章』 著者:秋山瑞人/電撃文庫
10/24 『第61魔法分隊』 著者:伊都工平/電撃文庫
10/22 『キノの旅−the Beautiful World−』 著者:時雨沢恵一/電撃文庫
10/20 『天剣王器 Dual Lord,Reverion』 著者:海羽超史郎/電撃文庫
07/05 『理央の科学捜査ファイル2 赤い部屋の殺意』 著者:夏緑/富士見ミステリー文庫
07/05 『東京タブロイド 新都疾る少年記者』 著者:水城正太郎/富士見ミステリー文庫
06/22 『天知未来がいる街 愉快な奇術師』 著者:田村純一/富士見ミステリー文庫
06/22 『天知未来がいる街2 沈黙の隠者』 著者:田村純一/富士見ミステリー文庫
06/22 『ショットガン刑事 炸裂!リボルバー娘。』 著者:秋口ぎぐる/富士見ミステリー文庫
06/22 『理央の科学捜査ファイル 静寂の森の殺人』 著者:夏緑/富士見ミステリー文庫
06/22 『なばかり少年探偵団 さくらの季節』 著者:雑破業/富士見ミステリー文庫
06/22 『マンイーター』 著者:吉村夜/富士見ミステリー文庫
06/22 『エンジェル・ダスト 天使が降ってきた夏』 著者:マツノダイスケ/富士見ミステリー文庫
06/22 『閉鎖のシステム』 著者:秋田禎信/富士見ミステリー文庫


2001/10/29(月)猫の地球儀 焔の章

(刊行年月 2000.01)★★★★☆ [著者:秋山瑞人/イラスト:椎名優/メディアワークス 電撃文庫]→【bk1】   SFは苦手。と思ってるのは実はただの食わず嫌いなんじゃないかい? 何度SF小説を  手に取って読みながらそんな事を自問したか。結局食わず嫌いな事が多いんだけど。   一番苦手だなーと思うのはSF的専門用語とか何かの数値とか出て来る時。こりゃ単に私  の想像力が貧困なだけかも知れないが、じっくり読まないとなかなか文章の情景描写を頭の  中でイメージとして描く事が出来ない。然るに「今誰が何処で何をやっててどういう状況ん  だ?」となってしまう。……あー、さすがに「誰が」くらいは理解してるかな。   そこら辺はこの小説も、特に最初の方はそんな感じだった。「スカイウォーカー? スパ  イラルダイバー? それって何?」てな具合で。他にも「これって何? どういう事なん?」  と、焔と斑のスパイラルダイブまでは常にハテナマークが付き纏ってた。これは意味不明で  理解不能の意味じゃなくて、何となくだけどもっと詳しく知りたい、誰かに聞きたい尋ねた  いとと言った意味。ここで私の情景描写イメージ不足が浮き彫りになってるんだろう。   ところが、面白いのは読み進めてく内にこの物語の世界観をいつの間にか理解していて、  気が付くと焔と幽の行動が容易にイメージとなって頭の中で描けていた事。   著者の秋山さんの作品を最初に読んだのって、実は電撃hp誌上で連載されている「イリ  ヤの空、UFOの夏」であって、過去の作品は全く手付かず。だから「イリヤ」だけで作風  の感想を語るのもどうかと思ってたんだけど、猫の地球儀も読んでみて、読み手が想像を働  かせ易い文章――つまり背景描写や何気ないキャラクターの仕草などの表現力が非常に優れ  ているなと感じた。いきなりポンと事柄を出して読み進めてゆく内に自然と理解しているよ  うな、さりとてあまり説明臭くはならない。そして中盤以降は止められず一気読み。こうし  て考えると巡回した多くの書評サイトで高評価だったのもなるほど納得。      猫達と、彼や彼女等に従えるロボットのみが生きる世界トルク。この設定は面白さの点で  どうかと思いながら読んでみたけれど、私が猫好きなのもあってか活き活きと動きまくる焔  や幽や楽を想像するだけで凄く楽しい。勿論、会話(と言うよりヒゲから発する意思の電波  の飛ばし合い)や、それぞれの生き様、目指すものに葛藤し交錯する焔と幽の想い。どれも  これも読み手にページをめくらせる力強さみたいのものが伴ってました。良かったです。   物語の感想の続きは、後編にあたる「幽の章」を読了した時にでも。 2001/10/24(水)第61魔法分隊
(刊行年月 2001.09)★★★☆ [著者:伊都工平/イラスト:水上カオリ/メディアワークス 電撃文庫]→【bk1】   1巻で終わるのかと思いきや、完結してないどころか物語が動き始めたばかりのような終  わり方だったんで続刊待ち。「話的には続くけど商業的には売れ行き次第」と、何とも現実  的な作者さんのお言葉からして出るんかどうかは分からないけど。でも電撃系はわりとほい  ほい続刊出したがりだから、待ってりゃその内刊行されんじゃないかとは思いますが。     あとがきに『登場人物全員が主役』とあるように、語られてるエピソードは見事に61分  隊各キャラで分割されてる。ロギューネとシュナーナ、デリエル姉妹に割いてる分量がやや  多目かな。これの良い点は偏りなく描写が為されてるからキャラクターが薄っぺらくならず、  性格や容姿も早い段階で掴み易いという事。ただ同時にそれがイマイチな方にも感じられる  のは、こういう書き方って1冊で全部出し切らなきゃならない1巻完結向けなんじゃないか  なーと思ったから。国と法士府と呼ばれる大きな組織が絡んでる上で話も広がりを見せてい  るのに対して、伏線張ってても全て解かれずに終わってるし、あっちこっちにキャラクター  の動きを追ってるからどうしても書き足りないという中途半端感が否めない。故に続刊を希  望してるし、そうなればこの感想もまた変わってくるんではないだろうか。   と、難癖つけてるみたいだけどこの作品は結構好き。ちょっと魔法戦が詠唱の関係で分か  り難かったような気もするけど、特に法力を射出する魔法杖のアイディアはなかなか面白い  なと個人的にはそれだけでも好感触で、やはり続きの物語も読んでみたい。 2001/10/22(月)キノの旅−the Beautiful World−
(刊行年月 2000.07)★★★★ [著者:時雨沢恵一/イラスト:黒星紅白/メディアワークス 電撃文庫]→【bk1】     確か過去のタクSS系オフで幾度か面白いとかお薦めとか聞いていた作品。その席で1巻  だけは読んだとのたまってたが実は1巻すら途中までしか読んでなかったんです、はい。   読んでて「おやっ?」と思ったのがキノの性別の事。ピンと来た人には、やっぱり第一話  『人の痛みが分かる国』のラストのやり取りで分かっちゃうもんなんだろか? 文章読んで  でそうだったのかと思ったのが第四話『コロシアム』のラスト、語られてるのが第五話『大  人の国』。でも、ここで一人称の少女がキノ『彼』と指してるから、また「おやっ?」とな  ってしまったというわけ。これは読めば分かるけどキノって女の子なんですね。   私が性別の事を考えたのは表紙イラストのキノが何となく女の子っぽく見えたから、そう  いや作中では、まだ第三話の時点で性別の事って語られてなかったよな、と。   一見して単に並べただけの短編連作のようだけど、意図的なのかどうなのか特に上記のキ  ノの事で四話から五話の繋げ方が上手いなと思う。ただ、六話を抜きにして締めた方が綺麗  に纏まったんではないかなーとも感じましたが。   作風は淡々と、本当に淡々と語られている。だからこの小説では、それぞれの『国』の汚  い部分や醜い部分がこれでもかと浮き彫りにされていても、どこか冷めたような感覚であま  り凄惨さが感じられない。それなのにキノとエルメスが『国』後にして残る物悲しさという  か淋しさみたいなものはずっしりと重く心に掛かってくる。表現し難いんだけど、不思議な  気持ちにさせてくれる物語で面白かったです。2巻以降もこんな風に続くみたいなんで、マ  ンネリ化が多少の心配ではあるけれど、まあ今後じっくり読もうかと思っとります。   そういやキノとエルメスの出会いの原点らしきものは書かれていたけど、どうして乗り物  であるエルメスが喋れるのか? という事に関する一切の説明的文章はなかった。それがこ  の物語のルールでありお約束と言ったような有無を言わせぬ説得力があり、何故か違和感を  抱かせない所が凄いなと唸らされた。今後関連ある話とか出てくるのかな。   それからキノが女の子で『子供』だった頃の『花の名前』が、ハッキリとは分からなかっ  たです。普通分かるもんだろか? これかな〜ってのはあるんだけど自信無さ過ぎで……も  し読了してこれ読んでくれて知ってる人がいれば一言助力もらえたら嬉しいなーとかとか。 2001/10/20(土)天剣王器 Dual Lord,Reverion
(刊行年月 2001.05)★★★ [著者:海羽超史郎/イラスト:RAMI/メディアワークス 電撃文庫]→【bk1】   第7回電撃ゲーム小説大賞<選考委員奨励賞>受賞作。読んでみるとなるほど、大賞〜銀  賞には到らないが切り捨てるには惜しい作品だったんだなというのがよく分かりました。   あとがきにて、『話(ことば)の中身(いみ)はよくわからんが』と選評を受けたそうで  すが、まさにその通り。特に固有名詞の羅列には、読解力の弱い私の頭から常に煙が出続け  てました。書いてる本人は作者なわけで、当然言葉の内容もそれにかかってる意味も全て把  握してるし理解してる事と思う。が、それを読み手に理解させるには何かが少々足らなかっ  たような気がします。一貫して「理解するのが難しい物語」てな感想。おそらくこの作品は  固有名詞の意味を理解しようとするよりも、何となくの『感覚』で読み進めた方が、読み方  は人それぞれ故に正しいとは言えないけど読み易くしっくりくるんではないかなぁ。      物語は一国同士の戦争でスケールも壮大。だから尚更、一巻完結よりも分冊してもっと深  くゆっくりと話を重ねて書いて欲しかったというのが正直な所。しかし裏を返せば、完結が  条件の枚数制限がある応募作でしっかり纏め上げている構成力は見事。   特にキャラクターに魅力があって、この作品の中だけでも描写力は充分。想像するだけで  若葉やアユミ、ツォウやファナガンが頭の中で動いてくれる。だからこそか、もっと色々も  っと沢山の出来事を見せて欲しかったと思うとちと残念……。   唸る箇所もあれど、他に真似出来ない独自のテイストも感じられたし、何より新人作家ら  しい勢いのある作品。これは多少の欠点を吹き飛ばす大きな武器だと私は思ってます。   二作目の「ラスト・ビジョン」も既に買ってるので後に読むのが楽しみ。 2001/07/05(木)理央の科学捜査ファイル2 赤い部屋の殺意
(刊行年月 H13.05)★★★ [著者:夏緑/イラスト:船戸明里/富士見書房 富士見ミステリー文庫]→【bk1】  推理役である桐生さんの出番が少ないなぁ〜、とか思いましたが前作でかなり無茶してるし 病人だから仕方ないってトコですかね。で、理央が出ずっぱりであるのはやっぱり主人公はこ の娘なんだよなって感じさせられました。あまりに元気なんで理央が病気持ちだって事忘れそ うだけど、ちゃんと(?)無茶すれば身体に負担を来すんだって描写も絶妙に挿入されてたし。  前作と違うのは、館の殺人という閉鎖的な事件でより推理色が濃かったという事。桐生さん と錦織警視の対決は、まんま某金田○少年と明○警視の対決でしたが、終盤の真相暴露からは 集中して読めたから結構楽しめたのかな。ちなみに前作の感想で「小学校で習う漢字まで平仮 名で書かれてるよ〜」って文句垂れたのだけど、今作はちゃんと漢字使われてました。  既刊感想: 2001/07/05(木)東京タブロイド 新都疾る少年記者
(刊行年月 H13.01)★★★ [著者:水城正太郎/イラスト:しのざきあきら/富士見書房 富士見ミステリー文庫]→【bk1】  初っ端からいきなり吸血鬼の殺人事件だとか、どっかで聞いたような展開だったけれど、そ の後もオカルトや超常現象なんかの話が随所に盛り込まれとります。そっち系のミステリーな んで、一応終盤それらしき展開にはなるけど謎解き要素はハッキリ言って薄い。それよりキャ ラクター達、特に新聞社の面子の掛け合いが読んでいてとても面白かった。もっとも、人数多 いし遊馬と麻衣子の二人組で動く事が多いから、物足りないくらい脇役達の描写は少なめに感 じましたが。これも新聞社員ひとまとまりだけど、終盤のカーチェイスが唯一の見せ場で良か ったかな。今後(もう2巻出てるけど)一人一人の見せ場も色々あるといいなぁ。  ちなみに舞台は昭和二十九年。その時代を彷彿させる単語や描写も確かにありましたが、読 んでいてもあまりそうと感じなかったのは当時をよく知らないからかな? でも変にその時代 の描写を説明臭くダラダラと読まされるのは嫌なんで、このくらいが丁度よかったです。 2001/06/22(金)天知未来がいる街2 沈黙の隠者
(刊行年月 H13.04)★★★☆ [著者:田村純一&レッド・エンタテインメント/イラスト:竜月/富士見書房 富士見ミステリー文庫]→【bk1】  前作と話は別、ではなくて完璧に話が続いてる――何しろ前作での真犯人の回想から始まっ てるんで――から、前作から通して読むのが良いかも。今回は文章構成で1巻みたく目を引く ようなもんはなかったですが、後半部分の推理色が濃くて面白かった。アルカナや未来の過去 (ややこしい表現だな)も徐々に出て来てるし、まだ続きありそうなので次巻も楽しみ。  既刊感想: 2001/06/22(金)天知未来がいる街 愉快な奇術師
(刊行年月 H12.11)★★★☆ [著者:田村純一&レッドカンパニー/イラスト:竜月/富士見書房 富士見ミステリー文庫]→【bk1】  個人的に所有読了富士見ミステリーの中では今んトコ一番の当たり。時間軸を前後しながら 連鎖的に繋がる殺人事件の見せ方や仕掛けが巧く、読んでてぐいぐい引き込まれました。  ただ、事件関係者の内面にわりと深く抉るように入り込んでるわりに死ぬ時はあっさり惨た らしく死んだりするので、描写は生々しいもんがあるかも知れないですが。謎解き要素は少な めかな? ラストがあっさり解決し過ぎてる気がした点はちと残念。もっと未来のアルカナの 真の力を見たかったと言う意味で。ちなみに天知未来の読みは“あまちみくる”。 2001/06/22(金)ショットガン刑事 炸裂!リボルバー娘。
(刊行年月 H13.02)★★☆ [著者:秋口ぎぐる/イラスト:たけひと/富士見書房 富士見ミステリー文庫]→【bk1】  何度『殺す』だとか『死んでる』だとかの言葉が出て来ても、この話の中じゃ全く重みって もんがないです。というか学園に独自の警察機関みたいなもんがある時点でおかしいって。  ミステリ要素はないと言うより物語自体がライトな展開なので重くなりようがないんですな。 ドタバタなコメディーとして読むなら楽しめる、けどこの作者さんの文体は癖(句点が多くぶ つ切りな文章傾向)があるんで、その辺で受け入れ拒否になっちゃうとダメかも知れない。 2001/06/22(金)理央の科学捜査ファイル 静寂の森の殺人
(刊行年月 H12.11)★★★☆ [著者:夏緑/イラスト:船戸明里/富士見書房 富士見ミステリー文庫]→【bk1】  「理系トリックって何だ?」と理系に弱い頭の私には合わないかな〜とか思ってたんですが 特にそんな事もなく、要は医学や理学的な知識を駆使して事件の真相を解明するって感じでし た。謎解き要素は少ないですが、真相見えてからの展開に重きを置いた書き方なので桐生と理 央の緊迫した様子がよく描かれてます。個人的にはこれも当たり……なんだけど、小学生で習 う漢字までまるでわざと逆変換してるみたいに平仮名になってるんでやたらと読み辛いです。 2001/06/22(金)なばかり少年探偵団 さくらの季節
(刊行年月 H13.02)★★ [著者:雑破業/イラスト:ゆうくりっど/富士見書房 富士見ミステリー文庫]→【bk1】  1本の長編じゃなくて3本の連作短編みたいな内容。でもミステリーって分野で出すんなら 1話と2話は要らない。もしくは1話も2話もミステリー風味に仕上げるとか、3話をもっと 広げて1冊分にするとか。どうも無駄に長いって印象が強かったです。キャラが個性的なだけ に(主人公はめちゃくちゃ地味だけど)惜しい作品。でも3話の事件も子供騙しのように詰ま んないので、ゆうくりっどさんの絵が好きな人ならそれだけ目当てで買ってみても良いかと。 2001/06/22(金)マンイーター
(刊行年月 H13.05)★★☆ [著者:吉村夜/イラスト:篁龍士/富士見書房 富士見ミステリー文庫]→【bk1】  読み終わってみて思ったのは「結局マンイーターって何だったの?」て事。自分なりの考え では復讐したいという強烈な負の感情に呼応してもたらされた悪意……だろうと思うんですが。  しかし中学までの無二の親友と高校では疎遠になってたってのに、その親友が自殺に追い込 まれて事実を知っただけでそこまで殺意を抱くもんなのかな? おまえ今まで恋人といちゃつ いてて親友ほっぽってたじゃんか、って風にしか思えなくて。う〜む、イマイチでした。 2001/06/22(金)エンジェル・ダスト 天使が降ってきた夏
(刊行年月 H13.05)★★★ [著者:マツノダイスケ/イラスト:とよた瑣織/富士見書房 富士見ミステリー文庫]→【bk1】  絶対読んだ人の中に『田中A子』で検索かけた人が居るでしょこれは。チャットの会話が物 語に盛り込まれてるのが印象的で、実際やってる人には興味を引くに足るアイディアかなと思 いました。もし「ヒロが誰か?」を追わせる事が作者さんの意図の一つならば私は見事ハマっ た事になります。結末がミステリーのそれじゃなくて現実離れしてる所にも評価が割れそうで すが、私は読了して結末を踏まえた上で、もう一度じっくり読み返したくなりました。つまり 読解力不足で真実を最後になってようやく理解したって事。結構良かったですね。 2001/06/22(金)閉鎖のシステム
(刊行年月 H13.05)★★★ [著者:秋田禎信/イラスト:黒星紅白/富士見書房 富士見ミステリー文庫]→【bk1】  事件や仕掛けそのものは全然大した事なくて、ストレートに書けば半分くらいの分量で終わ ってしまいそうな内容。どうにもスカスカな印象を受けたわりに、やたらと読み疲れたのは秋 田さん独特の文体の為せる業なのかなぁと。個人的にこの人の文体は好きなんだけど、とにか く真っ直ぐに行く所をわざと遠ざけで遠ざけて回り道させて回りくどく表現してる所が面白く もあるけど辛くもあるって感じでしょうかね。何となく後書きの苦労が窺える……って実は後 書きが一番面白かったという嫌なパターンなのかもしれないこれは。ファンの人はお好みで。


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